障害を持っているからこそ・・・

ムーンワーカーズ開所から7ヶ月余り、手探りの中にもある種の手応えを覚え始めた頃。時には先輩方より教えを乞うことも必要だろうと、愛知県東部北端、森の中にある二つの障がい者福祉施設を利用者とともに訪ねていきました。先ずは、利用者が書いたその時の感想文をお読みいただきたい。ごく一部、かなづかいなどを直したほかは原文のままです。

「麦の里」は、とてもたくさん重い障がいの人がいて、脳せいまひの人もいて、自分ではごはんを食べることもままならないので、しょくじを見ると、ぐちゃぐちゃにこまかくきりきざんで、あれを食べさせてもらうんだと思います。あくしゅをしたかったけれど出来なかったので、とてもざんねんでした。ぎゅうにゅうパックでイスをつくるのはすごいと思いました。

「かいこ」は、ひかくてきかるい障がいの人がいて、自分でしごともしていました。しごとは、タオルにねふだをつけていたりしていました。すごいと思いました。とにかく人ずうが多かったので、自分むきではないと思いました。あそこは、それなりに人間かんけいがうまくいかないとやっていけないと思いました。どちらかというと「麦の里」の方が好きです。私はかるい障がいの人より重い障がいの人の方がみりょくてきだと思うからです。まわりの人がへんなやつだと思っても、自分なりにがんばっているんだと思います。なので、重い人の方がつよいと思うのです。     おわり

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「麦の里」さんの 作業風景

 自ら障がいを持ちながらも、自分より弱い立場の人を思いやり、親しみを持つ心。この文を読んで、私はモーレツにうれしくなりました。「麦の里」、「かいこ」の皆様から我々が学んだ以上に、利用者は、より多くのものを感じ取っていたようです。

これから先も我々職員は、利用者に教え、そして教わりながらやっていくのだと思いました。

 (Sakai)