金八先生に学ぶ指導と体罰とのボーダー

“殴った手の方が痛いビンタもある。殴られた方だけが痛がるビンタは暴力” 大阪桜宮高校の体罰事件について、あの武田鉄矢がTV番組でそう語っていた。こう解釈できよう。“殴った手の方”というのは“殴った方の心”、教師のビンタは、時として体罰ではなく指導である。なるほど、熱血先生金八流の言葉だなと聞いていた。

武田鉄矢、桜宮高「体罰」に物申す!「好きな先生のビンタは喜び、嫌いな先生のは暴力」(スポーツ報知) - エンタメ - livedoor ニュース

それから数日後、日本柔道界でも体罰事件発覚。殴られた方から訴えがあったというが、これには流石の金八先生も閉口せざるをえまい。“熱血指導か体罰か”のボーダーは、即ち“教育か暴力か”のボーダーである。

いずれにせよ、ニュースとなった二件の真相は、ほぼ後者の暴力であろう。ところが、ここ東海地区の学校でも次々と同様の事件が明るみに出ており、風潮に流されてか、マスコミは一事が万事のごとく体罰事件と結論付けている。私は早計だと思う。なぜなら、本当のところは当事者しか知りえないからである。

だが何よりもまずいのは、一時でもそんな事件を隠そうとする学校や教育委員会、あるいは日教組などの背後組織ではないか!そして、事の真偽を確かめないうちから、まるで手柄のように体罰事件と煽り立てるマスコミもまた同罪!! よしんば教師のビンタが暴力だったとしても、それよりも数倍罪が重いと思うのである。

私は、指導者、教育者による正しいビンタは必要だとする金八先生を支持する。と同時に、いじめや暴力は弁解の余地なき卑劣な行為だと非難する者である。

障害者虐待防止法が施行されて間もない今日、我々職員には、常にボーダーラインを見誤ってはならない重い責務が課せられている。

(Sakai)