人生、守りに入ったらおしまいだ!

▽ 家族、財産、地位、会社、顧客・・・。人生の折り返し地点を過ぎた頃から守るものが増えてくる。社会生活の中で得てきたもの、それはそれで一生懸命守らなければならない。

▽ しかし、人生そのものを守りに入ることは、社会人としていかがなものか。「リスクを背負うことなく、日々、決められたことだけを無難にこなす人。常に安定を求めて体制派の傘の下にいる人。日和見主義というか世渡り上手というか、それ自体が悪いわけではないが、一言でいえば平凡でつまらない人生である。ストレスはないけれど達成感もない寂しい人生である。保身ゆえに小さな責任も回避したがるずるい人生である」と粋がるのは簡単だ。

▽ だが、そう思う自分自身が保身に陥ってはいないかと時々不安になる。「福祉を隠れ蓑に、綺麗ごとだけ並べて臭いものに蓋をするような卑怯なことをしていないだろうか」と。

▽一方で、老いてなお人生を戦い続けている人がいる。「人生、守りに入ったらおしまいだ」といいつつ、会社と、役所と、そして世の中と必死に戦っている人たち。なぜそこまで戦うか。それは従業員の生活を、障害者の自立を、世界の平和を守るためだという。

▽人生を守る人と戦う人の根本的な違いは、自分を守るか、他人を守るかである。他人の人生を守るために戦う姿は美しく、福祉に関わるものにとっての模範となる。ただし、戦う相手は自分より弱者であってはならいということを肝に銘じつつ、これからの人生を歩みたい。

さて、お役人とすったもんだした末に、いよいよ「カフェムーン」を開業することになった。一人でも多くの利用者の自立につなげ、その人生を守るため日夜がんばろうと思う。 (Sakai)

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ちょっと一言インタビュー

さて、今回登場してもらうのは、昨年12月に体験通所し、今年1月からムーンワーカーズの一員となった「かずきくん」です。

Q.探し物、ではなくて好きなことは何ですか?

A.車のカタログを見るのが好きです。

あとは歌を歌うのも好きです。

Q.どんな歌が好きですか?

. ジュディオングの「魅せられて」!

と即答してくれました。ちなみに彼はまだ20代前半です。

昨年のクリスマス会では、この歌とともに「泳げ! たいやき君」などを熱唱してくれました。

家が近いので、普段は自転車で、いろんなカタログを持って作業所に元気よくやってくるかずき君、今日も頑張っています。 (M)