フィトンチッド

もうすぐ桜の季節がやってくる。ところで桜は何故いっせいに開花するの?と不思議に思ったことはないだろうか。一説によると、桜はお互いにフィトンチッドにより交信しているからだという。フィトンチッドとは、植物が常時発散している揮発性物質のことで、森林浴で人がリラックスするのもこの作用によるものだ。同時に殺菌力があることも証明されており、植物が傷ついた時により多く放出されることから、それを凝縮してアロマ精油として人間が利用している。

このようにヒトや微生物が感じ取るくらいだから、植物同士がそれを媒介として交信していてもなんら不思議ではない。さらに、川を挟んだ対岸の桜と開花時期がずれるのはフィトンチッドが風に流されやすいためだ、というところにも説得力がある。

人間にもこんな力があったらいいなと思う。以心伝心、いわゆるテレパシー。そこで、脳科学者は脳波という電磁波を、分子生物学者は細胞振動時の超マイクロ波を、はたまた物理学者は素粒子を持ち出してテレパシーの存在を証明しようとするも、どれも確証は得られていない。葉っぱの日常活動である光合成を未だ人工的に作り出せないのと同様で、いくら科学技術が進歩しても人間本来の力は植物に及ばないのだろうか。

ちなみに、我々が時同じく夕飯を食べるのは、人ん家が発散する気になる匂いヒトンチッドのためだ、とダジャレで締めくくろう・・・? (Sakai)

ブラジルの味 de 「せとマルシェ」

2月28日、3月1日の二日間、パルティせとで行われたイベント「せとマルシェ」にカフェムーンが出店。パルティせと既設店に加え、工芸品や飲食物などイベント出店約15店舗がところ狭しと軒を並べる中、カフェムーンは題してブラジルの味 Salgados**(サオガドス) を試食販売しました。

標題にリンクしてスタッフは職員パトリシアと友人マウリシオを主軸に、カフェムーンで就労するゆかさんとしゅうへいくんが連日で担当、さらに、Radio SANQの皆さんと顔なじみの“なう”さんも呼びこみ隊として応援してくれまし た。初日は晴天に恵まれ、一間四方のテント脇で風になびくのぼり旗が道行く人の目を引き付けてくれましたが、二日目があいにくの雨と昨日にも増した強風 で、建物エントランスにへばりつくよう張った風除けの中で身をかがめながらも必死で販売していました。

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日本語力はマウリシオが概ね50%、パトリシアが約10% 程度ですが、それでも本場ブラジル人が店頭にいることがお客さんの興味をそそるためか、ポンデケージョ(チーズたっぷりのもちもちパン)とコシーニャ(チ キンフレークたっぷりのコロッケ)、キビ(ひき肉そのものブラジル風ハンバーグ)をセットにしたランチパックがばりばり売れて、スタッフのモチベーション が急上昇する場面が多く見られました。ただ、そんな時にかぎってレジがエラーを起こしてしまい、お釣りを返せないままぷしゅーんと意気消沈。そしてすかさ ず“なう”さんが「エラーいことになって顔がまっサオガドス」と得意のギャグを入れて場を持たし、一方でお客さんがムースを手に取り「パッションフルー ツって何ですか?」との問いかけに「直訳すると情熱果物ですね・・・」と訳のわからん会話に場が賑わっていました。“Obrigado por visitar-nos muitos” たくさんのご来店ありがとうございました。             (Sakai)

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そもそもは昨年、主催側のラジオSANQに私が出演し、ポンデケージョをはじめとするSalgadosをプロパガンダしたことが出店のきっかけでした。やれやれ、イベントも無事終わったかと思いきや、さて3月22日が本命のイベントですよと言われ、私たちは準備におおわらわです。 ”Esperamos muito da sua visita” またのご来店を願っております。

**Salgados(サオガドス)は、Google翻訳では塩漬け、塩辛いもの。対してDoces(ドウセス)はキャンディ、甘いもの、いわゆるスウィーツのこと。ブラジルでは、惣菜、デザート菓子類をすべて塩味か甘味かの2種類に大別します。ちなみに、ケーキ類はDocesですが、チーズケーキはSalgadoです。

(Patricia)