なっちゃんがヘルパー講座に通いはじめて3ヶ月。毎日、作業所に戻ってからみっちり復習、休みの土日も寸暇を惜しんで宿題をこなし、たまには横道はずれて畑の観察をしつつ、時には横目でダイエットの本を読みつつ、メモった大学ノートは3冊びっしり、そして何よりも無遅刻無欠席、人よりハンディがある分モーレツにがんばりました。ところが、いよいよ週明けは終了式だという週末、ちょっとしたハプニングがありました。なんと、最後の期末テストに不合格だったことが発覚したのです。折りしも土曜日は、朝から作業所のみんなと川原でバーベQ大会でした。そして、なっちゃんの誕生日でもありました。
”なっちゃん、誕生日だからって呑気に肉喰ってる場合じゃないー”
”へへっ…月曜に追試受けるから大丈夫だもん、ふふっ…
かな?…”
どんな時でも笑顔を絶やさない本人は、がんばり屋だけど、そう、天然性お気楽症候群なのです。
終了式当日、作業所でハラハラしながら連絡を待っている私に、なっちゃんから電話がかかってきました。
なっちゃん ”終わったよー、迎えに来てー、へへっ…”
私 ”へへっ じゃないよ、合格したのかい?”
なっちゃん ”なんか、もらったよ、賞状、ふふっ…”
私 ”ふふっ じゃないよ、ちょっと先生にかわって”
先 生 ”なっちゃんは完璧に 合格 しました!”
私 ”…?へへっ、ばんざ~い!!、ふふっ…
半ば合格をあきらめていた私は、歓喜のあまり、なっちゃん の
”へへっ… ふふっ…” を連発してしまったのです。
かくして、なっちゃんは晴れてヘルパー2級の資格者となりました。
終わりよければ全てよし、 めでたし、めでたし。
されど、なっちゃん にとって、これからが就労に向けた本当の戦いの始まりなのです。そして、なっちゃんに続く次なるチャレンジャーは誰かな? ふふっ、 乞うご期待。
(Sakai)