年頭所感

安倍新政権が掲げる経済政策、いわゆるアベノミクスに期待を寄せる国民は多くいます。しかし、一部の国民は初っ端から失望しています。私は後者の一人です。なぜなら、この政策は、“金融緩和の名のもと、がんがんお金を印刷しちゃおう、そして、国土強靭化計画の名のもと、高速道路や箱物にじゃんじゃんお金を使っちゃおう。”という短絡的発想でしかないからです。

 考えてもみてください。かつての自民党政権下で、金融緩和と無駄な公共事業を繰返してきた結果、現在の1,000兆円を超える財政赤字があるのです。しかも、バブル崩壊後のこれらの政策が日本経済にプラスの成果をもたらしたでしょうか?つまり、アベノミクスの中身は過去の繰り返しに過ぎず、目先の景気上昇の代償に次世代に莫大なツケを残す愚策ではありませんか。原発、既得権益、天下り、消えた年金、役人天国、財政赤字・・・何一つ解決しませんよね。

 そこで、対案として“ムーノミクス(Moonomics)”なるものを独自に考えました。福祉とモノづくりを地域につなぐムーノミクスには、三つの成長ならぬ“循環戦略”があります。

<その1> 持続可能な循環型商品開発

採っても減ることのない植物で作った MoonBall(苔玉)など、無から有を産み出す発想で商品開発する。

<その2> 循環型エネルギーの有効活用

使っても減ることのない自然エネルギー。ソーラーパネルや小水力発電を使ってIT機器を安定作動させることに挑戦する。

<その3> 地下資源から地域資源へ

地域資源とは、企業、学校、病院、福祉施設、行政機関等とそれらに関わる人々。それらを出来るだけ結びつけることで新たな仕事が生まれ、地域共有の財産として次世代へ循環させていく。

 ・・・という具合に、世を憂いたり明日の作業所を考えたりできるのも正月休みくらいです。

 昨年11月には、居宅介護事業所ムーンヘルパーズを立ち上げて大所帯となったムーンワーカーズ作業所。同月にめでたく2名が一般就職して、まもなく新たに2名が加わり現在の利用者数は17名となります。そして、おかげさまで2度目の正月を迎え、4日からは利用者が巻き起こす珍事?に一喜一憂する日々が始まります。

 本年もどうか宜しくお願い申し上げます。

2013年元旦       株式会社ムーンワーカー

代表 坂井与志久