芋づるから「金時キャラ」

ムーンワーカーズ作業所では、10月に入ってから、南知多の山本さんの畑から金時いものつるをわけていただいて、仕分け、選別の作業をしている。 芋づるの佃煮 『 金時キャラ 』を商品化する為だ。

その試作品づくりをしていた時、作業所の向いの 森下さん から、いものつるをわけていただけることになり、2か所の畑に入らせていただいた。畑を見たときには、それ程の量ではないと思ったが、刈り取ってみると意外に多く、何と、尾張旭市指定の45Lのゴミ袋で、40袋以上になり作業はほぼ2日を要した。

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仕分け、選別の終わった芋づるは、加工所に送り、調理・袋詰めされた物が戻ってくる。商品の入った袋には、利用者の晴子さんのデザインしたラベルを張り付けて完成品となる。

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芋づるをわけていただき、作業所での仕事が出来たことに感謝である。

「高蔵寺フォークジャンボリー」に出店!

10月9日(日)「高蔵寺フォークジャンボリー」が、春日井市野町の都市緑化植物園で開催され、家族連れらで賑った。

会場には40近い模擬店がならび、そのにぎやかな活気をより一層盛り上げた。ムーンワーカーズも出店し、南知多の、山本さんの新米こしひかり、さといも、さつまいも、又 利用者、山野晴子さんの描くにがお絵 等、ムーンワーカーズの選りすぐりの品々を取り揃えた。

大人気だったのは、山野晴子さんの描くにがお絵で、他の模擬店には無い企画だったため、一時行列ができるほどであった。お客様が前に座るとほぼ同時に何のためらいもなく、すらすらと、5分ほどで描きあげるその速さは驚きであった。なんとその日は約2時間で10人以上のにがお絵を描きあげた。

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本人は「ついつい自分流にアレンジして描いてしまうので似ていない」 と言う。でも お客様は、にがお絵を「そっくりだよ」等と認めてくださるからこその、この人気ではないだろうか。晴子さんは「自分が絵を描く事で皆をを幸せにしたい」と言う。今日は幸せ者がたくさん出来た記念すべき日ではないだろうか。

半島の味 どれが一番?

美浜のグルメコンテスト 決勝大会で大健闘!

美浜町「ご当地グルメコンテスト」が10月9日、同町の南知多ビーチランドで開催され、予選を通過した12チームが味を競った。我がムーンワーカーズ作業所は豆腐と白玉を用いたパフェ、「 ソイSOYパフェ 」 でこの戦いに挑戦した。

コンテストが始まってすぐテント前に行列が出来始め、12:50の終了までなんと133食を完売した。結果、ムーンワーカーズは5番目に投票が多く、『 美浜町観光協会長賞 』を受賞した。 これは利用者、スタッフのチームワークの良さであった事は言うまでもない。ちなみに最も人気が集まったのは金比羅製麺の角煮を乗せた冷やしうどん「健美トンとん」がグランプリであった。

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作業所開設2ヶ月あまりでこの様な名誉をいただけた事はムーンワーカーズにとって大きな希望となった。

RADIO SANQ FM84.5に出演

三重から愛知に台風がさしかかったその夜、知らない番号から私の携帯へ電話がかかってきた。お互い外出中だったかな?

「明日そちらへ打ち合わせに伺うお約束をしてましたラジオサンキュウの林ですが、この台風なので明後日にずらしてもらっていいですか? 今、春日台に娘を迎えにきて道が大変なことになっていて…」 「…わかりました、明後日ですね。」と返答しつつも、なんで春日台の娘さんの話が今…、台風も明日にはおさまるだろうし…、まっ いいか、でもちょっと変な人だなと思った。

打ち合わせの日、いただいた2枚の名刺を見ながら、福祉番組のパーソナリティのかたわら、障がい児を持つ親としての様々な活動を…、はぁーそれで忙しいんだ…、おとといの話とつながった。なんともバイタリティあふれる人だなと思った。

出演当日、約束時刻を30分遅刻してスタジオに着いた私は、ガラス越し 本番中の林さんに「ごめんなさい」と頭を下げ、放送室に入った。ぶっつけ本番で最初は焦り気味だった私だが、気がつくと笑いながら話している…、名刺の肩書き通り、この人はプロのナビゲーターだなと思った。 その後私は、そんな林ともみさんが気になってしょうがなく、微力ながら「ともみ と ともに」番組スポンサーの一員にしてほしいと、彼女の携帯へ電話をかけた。

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ということで、今後ともムーンワーカーズと末永いおつきあいをお願いいたします。

Asahi Farm 始動

尾張旭市狩宿町2丁目にあるAsahi Farmでは、9月17日と22日の2回、草刈り作業を行った。 1回目の17日は、前日に雨が降ったことや、もともとが畑で土が柔らかかったこともあり、1時間くらいで半分程の雑草を取る事が出来た。

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19日に、地主の大竹さんが耕運機を入れて耕してくださり、取り残していた雑草は、きれいに刈り取られていて、台風が去ったあとの22日には、刈り取った雑草をまとめる作業をして畑を後にした。

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大竹さんのお話によると、今ぐらいの時期から作るなら、大根や小松菜、ほうれん草等が良いのではということだった。 出来れば1日でも早く作付けをして、たくさんの野菜を収穫し皆で鍋パーティーがしたいと考えているところである。

Citta Farm 開墾鎌入式 開催

かぼちゃの蔓と雑草 との戦い!

9月25日(日)、ムーンワーカーズ作業所では、我々の趣旨に賛同いただいた方々、利用者、スタッフ合わせて総勢15名で南知多町浜見台にある Citta Farm に於いて開墾鎌入式が開催された。

実際のところ、式とは名ばかりで、3~4年ほど休耕になっていた為、畑を覆い尽くした自生したかぼちゃの蔓と、雑草との戦いとなった。なにせ、150坪以上の畑のため草刈機2台と鎌による手作業では当然のことながら、全てを刈り取ることは出来ず、全体の半分ほどのところで、当初の予定時刻になってしまった。

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やり残した分は、オーナーの山本さんご一家にお願いすることとなってしまった。その後、昼食場所へ向う途中、2か所の畑を見学し、10月下旬頃に、さつま芋掘り会が予定された。

昼食後、山本さんから何を作付するか等の説明があり、「 畑の状態により、大根や白菜等でいけるか、そら豆でいくか考えましょう 」という事になった。

午後からは福だまりの製造元である徳吉醸造(株)の社長、沢田さんの説明で、見学をさせていただいた。

モノづくりがテーマのムーンワーカーズにとっては、人の苦労や努力を学ぶ貴重な体験となった。

第1回 『はるひまつり』 に参加

9月10日(土)、春日井市の愛知県立春日台養護学校PTA主催による東日本大震災復興支援「第一回はるひまつり」が、開催されました。 ムーンワーカーズ作業所は、全員参加をしました。午後3時の開演で、残暑厳しい中たくさんの人で賑わいました。

春日台養護学校職員による「AKB48春日台バージョン」、しっとりオカリナ公演、がんばれ東北津軽三味線公演、千本引きゲーム、そして参加した各作業所による模擬店、ジュース・コーヒー・焼きそば・たこ焼き・みたらし・かき氷・お絵かき煎餅等、又、手作りによるアクセサリーや日用品・雑貨等の販売がありました。

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私たちムーンワーカーズ作業所のテントでは南知多産の しらすがたっぷり入った「しらすコロッケ」と、春日井市のパン屋さんで製造加工をした「朝宮ラスク」の2点にしぼり、利用者、スタッフ全員で全力で頑張り午後5時の閉幕を待たずに完売となりました。完売の瞬間、誰となく拍手がおこり、またたく間に全員の拍手となりました。

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今回はムーンワーカーズ開設以来はじめての全員参加の屋外活動であったにもかかわらず、一つの目的を皆でやり遂げた事には本当に大きな感動がありました。

今回のイベントの関係者の方々、ご協力いただきました皆様には心よりお礼申しあげます。

ムーンワーカーズ開所のごあいさつ

30年間モノづくりの世界に生きてきた私が、その原点に立ち戻るきっかけとなった話です。

癌で余命半年を宣告された母親が、自分亡き後に残される5才の娘、はなちゃんに対し、ひとりで生きていく上で何が必要で、何を伝え、何を身に付けさせるべきかを思い悩んだ。それは、掛け算でも漢字でも英語でもなく、家事をすること、中でも「ごはんを作る」ことだった。

 やがて半年が経ち母親を亡くしたはなちゃんは、ある日、帰りの遅い父親にメッセージ付きの夕食を作る。“お父さんのごはんを作るのが楽しいです。”  その後、はなちゃんは父親との生活の中で、母を感じながら父を思い、父親もまた、娘とその母に感謝しながら精一杯の生活を生き生きと続けていく。

 この事実を知り、当時、香川県の小学校長だった竹下先生は、親や教師のブーイングを押し切り、自分の小学校で3つの決まりのもと「弁当の日」を始めた。 1.子どもだけで作る 2.小学校5,6年生のみ 3.年数回。 始まって1回目は、親の手助けで弁当を作っていた子どもたちも、2回目からは、自分だけで作ったことを自慢するようになり、次第に目つきも変わり生き生きと自立していく。

 それを見てきた下級生は自分たちにも早く「弁当の日」が来ないかなと思うようになり、やがてそのことを喜ぶ親や教師たちが変わり始め、家庭や学校が変わり、そして地域まで変わってきた。

 竹下先生はこう言う。

お母さんが1時間かけて作った弁当には、お母さんの1時間分の命が詰まっている”

 最後の11回目が終わった子どもたちの卒業に、竹下先生はこんな言葉を贈った。

食事を作ることの大変さが分かり、家族を有り難く思った人は優しい人です。

手順良くできた人は、給料を貰える仕事についたときにも、仕事の段取りのいい人です。

食材が揃わなかったり、調理を失敗したりしたときに献立の変更ができた人は工夫できる人です。

友だちや家族の調理のようすを見て、技を一つでも盗めた人は、自ら学ぶ人です。

微かな味の違いに調味料や隠し味を見抜いた人は、自分の感性を磨ける人です。

旬の野菜や魚の、色彩・香り・触感・味わいを楽しめた人は、心豊かな人です。

一粒の米・一個の白菜・一本の大根の中にも「命」を感じた人は、思いやりのある人です。

スーパーの棚に並んだ食材の値段や賞味期限や原材料や産地を確認できた人は、賢い人です。

食材が弁当箱に納まるまでの道のりにたくさんの働く人を思い描けた人は、想像力のある人です。

自分の弁当を「美味しい」と感じ「嬉しい」と思った人は、幸せな人生が送れる人です。

シャケの切り身に、生きていた姿を想像して「ごめん」が言えた人は、情け深い人です。

登下校の道すがら、稲や野菜が育っていくのを嬉しく感じた人は、慈しむ心のある人です。

「あるもので作る」「できたものを食べる」ことができた人は、たくましい人です。

「弁当の日」で仲間がふえた人、友だちを見直した人は、人と共に生きていける人です。

調理をしながら、トレイやパックのゴミの多さに驚いた人は、社会を良くしていける人です。

中国野菜の値段の安さを不思議に思った人は、世界を良くしていける人です。

自分が作った料理を喜んで食べる家族を見るのが好きな人は、人に好かれる人です。

家族が手伝ってくれそうになるのを断れた人は、独り立ちしていく力のある人です。

「いただきます」「ごちそうさま」が言えた人は、感謝の気持ちを忘れない人です。

家族が揃って食事をすることを楽しいと感じた人は、家族の愛に包まれた人です

--滝宮小学校の卒業生に贈ったことば・卒業文集への寄稿より引用--

 利用者一人ひとりに、いつかそんな言葉をかけて上げることを夢に描きながら、ムーンワーカーズ作業所を開所いたしました。これまでご支援ご協力いただきました関係者の方々、そして地域の皆様に、心よりお礼申し上げます。

  2011年8月8日

   株式会社ムーンワーカー 代表 坂井与志久